アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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所感

僕たちはインターネットと美しく生きられるのか。

投稿日:2018年6月19日 更新日:

■僕が大学の時、平成二十二年(2010年)くらいのことだろうか。
ある人と、mixi上の友達になったことがある。
当時、その人は僕の憧れていた女性だったから、舞い上がるほどうれしかった。

だが、彼女は就活のためだったかで、仕方なくmixiをやっていたという。
そして、どういう文脈だったか忘れたけど、彼女は僕に、さらっと言ったのだ。

「かっこいい人はああいうことしないんですよ」

 

■その台詞は、僕の中でずっと残っている。

彼女が「かっこいい人はSNSをやらない」と言った意味はすぐに分かり、僕も同意した。
ずっと同じことを感じていたからだ。

僕だってもちろんmixiをやり、Facebookに登録した。
高校と大学の知人を中心に百人以上の友達をつくり、
長文の日記も何十と書いた。
楽しいSNSライフだった。

そして1年くらいで、アカウントを削除して退会してしまった。
それぞれ2回か3回くらい。

突如として、「SNSをやっている自分」に気持ち悪くなるときがあったのだ。

 

■人知れぬ鍛錬で静かに技を極めたり、
誰かのための地味な仕事を淡々と続けたり、
小さな家庭を守ったり-。
僕が憧れるのはそういう、「顧みられない人生」だった。
「さらっとした人生」。「孤高の人生」。「まっとうな人生」。

もちろん俳優や芸人のような有名人にも、
上記の「まっとうな人生」を歩んでいるように見える人はいる。

インターネットの有名人、例えばブロガーとかにだって、
ブログを見る限り、とてもよいことを書いていて、
「まっとうな人生」を歩んでそうな人はいる。

でも、少なくとも、この自分に限って言えば、何かを世に「発信」してしまったり、
本来とうに別れるべき旧知の人とずっと「友達」でいたりすることが、
どうしても、ただでさえ美しくない自分を、
さらに見苦しく、気持ち悪くしている気がしたのだ。
その自己嫌悪感に、嘔吐感に耐えられなかったんである。

おそらく、彼女はほとんどやらなくても、
他人を見れば、SNSをすることが、
彼女なりの「かっこよさ」から
自ら離れる行為だと、分かっていたんだろう。
(というより、多くの人が感じることだ)

だから、冒頭の台詞を口にしたんだと思う。

 

■今、TwitterやFacebookやinstagramで何かを発信するのは、
ごくごく当たり前のことになった。
YouTuberで発信するのが、みんなのあこがれの職業になった。

しかし、おそらく、一定の割合で、上記のような、例えば僕のような、
「自分の内面にある美しい人生へのあこがれ」が、
どうしてもインターネット、特にSNSと相いれない、
という種類の人が存在するのである。

こういう人たちが、今後インターネットやSNSとどう付き合っていくのかという問題は、
それなりに需要があり、それでいてほとんど気にも留められない課題でありつづけると思う。

僕たちはこれからも、自分の中には決してない
「美しい人生」を目指して愚直に生きられるだろうか。

-所感

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