アカセニッキ(明瀬祐介日記)

少しだけ役に立つ、または面白い内容を提供できれば。

所感

原発事故の、誰も覚えていない、どうでもいいこと。

投稿日:2018年10月11日 更新日:

■平成23年3月12日15時半過ぎ。
前日の東北地方太平洋沖地震にともなう津波以降、
コントロール困難な状況にあった、福島第一原子力発電所1号機が、爆発した。
この時の緊迫感・恐怖感は、当時日本にいた人ならご記憶だろう。

その爆発を受け、17:00頃に予定されていた、
原子力安全・保安院の記者会見は急遽延期。
殺気立つ報道陣に対応していたのは、25歳くらいの男性だった。

彼はもともと記者会見で答える役ではない。
記者会見の司会として、質問者を指名する程度の役目だったはずだ。

少し、日焼けしていたような記憶がある。
「イケメン」と呼ばれるようなルックスだったはずだ。

 

■声の音程を1オクターブ高くし、
ものすごく早口になりながら、彼は会見の延期を告げる。
当然のことながら、会見場で待機していた記者から矢継ぎ早に質問が出る。

司会(ものすごく早口で)
「会見を予定していたんですがすみません
とりあえず今回の会見ちょっと延期させてください
情報をちゃんと集約してきますんで、もうしばらくお待ちくださいすみません」

記者「爆発に関しての情報収集?」

司会(ものすごく早口で)
「もちろんもちろんそのことです
大事なことですんで今官邸と調整しております」

記者「爆発はあったということでいいんですか」

司会(ものすごく早口で)
「はいそれはもう映像で流れていますんで
すみませんそれ以上の情報はなくてですね、
申し訳ないです」

そしてここで、視聴者が、国民が、
最も注目している質問が出るのだった。

記者「あの…、非常に深刻な状況ということでしょうか。」

 

■日焼けの若者は答える。

「もちろん絵的、ビジュアル的にもそうですし、
ちょっと状況がよくわからないのでそこの原因とかをですね
色々調べてまた来ますので」

以下、この男性に対して質問と応答が続くのだが…。

 

「絵的、ビジュアル的にも」-。

この時の、あたかも日本滅亡かというような事態とアンバランスな、
「ビジュアル的」という俗っぽい言葉で、

「前々日まで日常を謳歌していたチャラ男エリートが、
突如世界の終末に直面する」

という場面を見たようで、私は覚えているのだ。

-所感

執筆者:

関連記事

「首相」や「社長」は各組織に一人でいいのか。

■ふと思ったのだけれども、現在当たり前になっている、「社長が一人しかいない会社」や、「首相が一人しかいない国」という組織形態は、実は結構危険なのではないだろうか。   ■まず、緊急時、トップが倒れたり …

no image

「女子大生」亡国ではないけど論。

■すでに誰か言っているだろうし、すでに定着した言葉について「おかしい」というのはおかしいのだが、共学に通う「女子大生」という言葉は改めて変だ。 「大生」(だいせい)と言う言葉はなく、「女子大」という言 …

no image

理科教育って理科好きの子供の興味と違うよな。

■多くの子どもは、理科が好きである。 恐竜とか、野生動物とか、宇宙とか、ロボットとか、子どもにはたまらない。 ■昔から思っていたのは、「理科教育」がどうもちょっとこれと違う、ということだ。 ぼくは子供 …

no image

今更ながら、行政の統計調査に重複が多い。

■国や、県や、市といった行政から、企業に、何かの統計調査提出の指示が来ることがある。 たいがい専用の紙に記入することになっている。今は「Excel」のシートも使えたりすることがあるが、専用の紙をそのま …

「理系は大学で数学を使わない」説。

■大学の二年生の、有機化学の講義でだったかと思うが、教授が雑談の中で、笑いながら話していたことがある。 「この前の講義後、入学したての一年生に物理の本を持ってこられて質問されまして…。どうも理科の先生 …