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「ひるね姫」には「夢現ミックス譚」として致命的な欠陥がある。

投稿日:2018年10月15日 更新日:

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■アニメ映画「ひるね姫」のBDを観たので、
映画の内容、および感想を書く。

 

■本作は、2017年の夏に公開されたアニメ映画である。
監督は神山健治。
http://wwws.warnerbros.co.jp/hirunehime/

最近流行気味の
「時をかける少女」、
「サマーウォーズ」、
「君の名は。」、
「打ち上げ花火-」…といった、
“夏空JKアニメ”の一角に位置づけられる物だろう。

 

■2020年、東京オリンピックの3日前。
主人公は、岡山県倉敷市の高校生女子・森川ココネ。
自動車の改造を生業とする父親と二人暮らしをしている。
最近、

「自動車工場が中心にある不思議な街で、
王様の娘の魔法使を使ったり、鬼と戦ったりして冒険する」

という夢ばかり続けてみるようになる。

突然父親が警察に逮捕され東京に連行された。
彼女は、父親を助けようとする過程で、
いつも自分が見ている夢と現実がリンクしており、
「夢の中で起こっていることが現実でも起こっている」
ということに気づくのだった-。

 

■方言で話す、田舎暮らしの高校生女子。
スチームパンク風味の世界。
巨大ロボットと怪物の格闘。
そして、空飛ぶサイドカー付きバイク。
と、作り手のやりたいことを全部詰め込んだ、
という感じの映画になっており、
スピーディな展開で、
中盤までの感想はそんなに悪くないのだが、
しかしこの映画には、致命的な欠陥がある。

 

■この映画、肝心の
「夢が現実に影響を与える」
という謎に、何一つ説明がないのだ。

別に、この手の”夢うつつミックス譚”は、
全部辻褄が合っていなければならないわけではない。

「パプリカ」も、
夢と現実の関係は曖昧だったけど、
大傑作だった。

「君の名は。」だって
ストーリーがすべて綺麗に説明がつくわけではなかったけど、
評価は高い。

しかしそういうのは、
「細かいことはどうでもいい」
と言いたくなるような魅力とか、
「そもそもこういう映画で
細かい辻褄を求めても仕方がない」
というような雰囲気作りとかがあって
はじめて成立するものだ。

観た人なら一番気になる物語の根幹部分に
納得のいく説明がないのは、
やはり非常に消化不良感が残る。

 

■この映画は売れなかった。
売れる映画がいいわけではないけれど、
この作品に関しては観た後で
「大傑作だ!いつかもう一度観よう!」
とか、
「”ひるね姫”ってすごく面白かったから観てみてよ!」
とか言う人は、
おそらくいなかっただろうから仕方がない。

 

■現実世界と夢世界、両方に、
サイドカー付きバイクロボが登場した。

このデザインは素晴らしく、
もし他の映画に出ていたら
きっとメーヴェやタチコマみたいに
人気になったことだろう。

将来にでも、新作映画に登場させ、
活躍させてあげてほしい。

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