アカセニッキ(明瀬祐介日記)

少しだけ役に立つ、または面白い内容を提供できれば。

映画

「ミックス。」という、軽薄な卓球ラブコメ。

投稿日:

■映画「ミックス。」のBDを視た。
以下にその内容と感想を書く。

(以下、役名で書くと
自分にも読んでいる人にも
分かりにくいと思うので、
すべて演者名で統一する)


■母・真木よう子から卓球の
スパルタ英才教育を受けて育った新垣結衣だが、
高校生のときに母が亡くなってからは、
卓球を捨て、「普通の人生」を歩み、
地味なOLになっていた。

そんなある日、会社の卓球部に
卓球界のイケメンスター・瀬戸康史が入部。
ガッキーは過去の卓球歴を隠し、
普通のOLとして付き合い始め、
夢のような日々を送るのだが、
その後、同じく入部してきた
卓球界のアイドル的存在・永野芽郁に
瀬戸を寝取られてしまう。

退社し、田舎に帰ったガッキーは、
母の卓球クラブの経営を引き受けることに。
部員は、卓球経験者でそこそこ強い広末涼子と、
遠藤憲一・田中美佐子の熟年夫婦。
それに引きこもり高校生佐野勇斗。
そして、妻に逃げられた
元プロボクサー・瑛太のみ。

彼らは卓球クラブ再建のため、
混合ダブルス「ミックス」で
全日本予選に出場するのだった-。


■くすっと笑える場面は多い。

「普通の人生」を歩もうとした
高校時代のガッキーが選んだのが
山姥ギャルだったり、
街中華で麻婆豆腐を出す
森崎博之とお団子頭の蒼井優が
片言の日本語でガッキーたちを怒鳴り散らしたり、
軍隊風の上下関係だった県警ペアが
一年後には階級が逆転していたり。

敵ペアはみな漫画ティックな特性の持ち主で、
「左シェーク裏裏 前陣速攻」
のような戦型の字幕表示を前に、恰好良く登場する。


■「素人集団が一念発起して必死に練習し、
相当に強くなる」
「金も社会的地位もあるが、
性格が悪いイケメンではなく、
誠実な貧乏人を選ぶ」
という、お決まりの筋。

「ほら、有名な人がたくさん
出てくれましたよみなさん!」
とでも言っているようなキャスト。
この、
「いかにもフジテレビの映画」
「原作漫画のない漫画原作映画」
という感じの、軽薄な映画-。

正直言おう。
私はかなり楽しかった。
凄く好きだ。
あんまりほめると恥ずかしいけどね。

令和元年七月十五日
明瀬祐介(あかせ)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/


(つけたり)
■しかしそんな、軽快で楽しい映画なのに、
なぜ、最後の決戦、クライマックスで
「映像がスローになる中、
主人公が”この映画の教訓”のような
モノローグを語る」
という悪癖をやってしまう

実は、それまで、
意外と誠実に作られた部分があった。

大会をあきらめようとした仲間たちに
再び会場に向かわせたのは、
佐野勇斗の、たった一言のメールだったのに-。

熟年夫婦の楽しみのように見えた
遠藤憲一と田中美佐子に、
実は卓球をがんばる理由があったことを、
一言も台詞を入れずに伝えていたのに-。

「スローモーションでモノローグ」
やらなくても、十分に伝えられるのに。

-映画

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