アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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作戦 所感

我々の周囲は、想像以上にすごい人で溢れてる。

投稿日:2019年7月24日 更新日:

割と近い知り合いに、
いわゆる「絶対音感」を持っている人がいる

ただし、単音のみで、
和音ではできないらしい。
(全くできないのか、少しはできるのかは不明)

ピアノを叩いても、缶からを叩いても、
「ソ」とか「ミのシャープ」とか答えてくれる。(*)
このような力だけだと、
「絶対音感」とはあまり言わないようだが、
絶対音感である。

楽器が何一つできず、
楽譜を読むこともできない私としては
驚くべき能力だが、
真に驚くべきは、この人によると、
これは特に驚くべきことではない
らしいことだ。

その人は小学校から楽器を弾いていたが、
英才教育を受けたわけでもないし、
もちろん現在もプロフェッショナルではない。

中高も大学も芸術系学校とかではなく、
所属していた吹奏楽部も
全国大会なんて縁遠い学校だった。

そんな普通の学校の吹奏楽部レヴェルに
「単音限定の絶対音感」
なら結構いる
というのだ。


■以前、草ソフトボール大会に、
人数合わせで出してもらったことがある。
私がトンネルと三振を繰り返している横で、
高校で野球部だった人たちが、
スーパープレイを連発していた。

勢いよく外野に飛ぶ打球を飛ばしたかと思うと、
華麗なグラブさばきで進塁を止める。

私はもちろん、
野球未経験のスポーツが得意な人から見ても
神のような芸当なのだが、
ほとんどの人は、甲子園出場の夢は叶えていない。

きっと、高校野球界には、
こういう、私から見れば
イチローか大谷かというような選手が
ごろごろいたのだと思われる。

私にとってのスーパープレイが、
当人たちにとってはたぶん
「単音限定の絶対音感」
くらいの感覚なのだろう。


■おそらくこういう、
特にすごいことではないのに、
外部からはえらくすごく思われる

ということが、世の中にはざらにあるのだ。

世の中は、我々が普段感じているよりも、
はるかにレヴェルが高い。


■この事実は、
私たちを少しさびしい気持ちにさせる。

我々が及びもつかない能力をもった
身近なヒーローたちが、
プロフェッショナルの演奏家や選手には
あっさりと負けてしまう。
その負かした人が、
全く無名のまま引退してしまったりする。

「若い頃吉本興業にいた」
という人と会ったことがあり、
場の盛り上げやユーモアが
やっぱりすごかったのだが、
それでも芸人としては
花開かなかったらしい。

学校一の人気者も、スポーツマンも、
美人も、優等生も、
何にでももっとすごい人が存在する。


■しかし、哀しい気分になってしまうのは、
他者との競争・比較を考えるからだ。

「すごい人があふれている」
というのは、
単純に私たちを幸せにしてくれる話である。

特殊能力者がそこかしこにいるのだ。

きっとあなたが
今日電車であった普通っぽいおじさんや
道を歩いていた平凡なおばさんが、
実は結構面白い漫画を描いていたり
落研のエースだったりするだろう。

我々の世界は、想像以上に豊かである。


■そして、こんな風にも考えられる。

誰でも、
「ちょっとすごい人の手前」
くらいまでは、意外といけるのではないか。

もちろん大人になってから
絶対音感をつけるのは困難を極めよう。
が、半分以上の人はピアノを
両手で弾けない。

(他人との比較には意味がない、
というのは前提としたうえで)
ほとんどのスポーツも芸術も、
「全くの未経験者」でさえなければ、

上位二〇%に入ってしまう。
それは、未経験者にとっては完全に憧れの領域だ。

一年間真面目に練習すれば、
「完全な未経験者」である今の自分から見たとき、
「憧れの領域」にたどり着けるだろう。

あなたの人生は、
そんなちょっとした
可能性に満ちているのだ。

令和元年七月二十四日
明瀬祐介(アカセ・ユウスケ)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/

(令和元年七月二十八日追記)
■(*)「ミのシャープ」ってなんだおれ

-作戦, 所感

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