アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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所感 漫画

ぼくらの宇宙完全大百科。

投稿日:2019年7月29日 更新日:

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■藤子・F・不二雄の
原作「ドラえもん」の最後期の道具に、
「宇宙完全大百科」がある。

宇宙の星ひとつがデータ格納庫になっており、
宇宙のあらゆる情報が秘められているという。
ドラえもんたちは辞書かラップトップPCのような
端末機でそこにアクセスできる。
調べるときは音声認識だ。

古生物「グリプトドン」のような真面目なもの、
「宿題」という言葉の定義なんかはもちろん、
「何月何日に自分のクラスで出た宿題の答え」、
「のび太の両親や結婚の日」から、
「今日の草野球の結果」まで
ありとあらゆることを調べられる。


■もちろん「宇宙完全」には
まだ遠いけど、
一九九〇(平成二)年の
初出からそうたたず、
「宇宙完全大百科」は、
藤子が想像したのと
かなり近い形で実現した。

想像と違ったのは二点か三点。

ひとつは、
「あらゆる情報の入ったコンピュータ」
がある星、というのが、
宇宙のかなたの星ではなく、
地球だったことである。


■もう一点。
これは推察になるが、おそらく藤子は無意識に
「中央のコンピュータが情報を整備していく」
という仕組みを想像していたように思う。

その部分も確かにあるが、一方で、
「利用者各々が勝手に情報を更新していく」
という場合も多い、ということだ。


■その結果、当時は完全にネタだった、
「今日の宿題」、
「草野球の結果」、
「無名の人の結婚記念日」まで、
実際に調べることができることもわりとある。
これも、きっと想像を超えていただろう。

ぼくらは今日も、宇宙完全大百科を使っている。

令和元年七月二十九日
明瀬祐介(アカセ)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/


(つけたり)
■ところでジャイアンたちのやってる
少年野球というのはいったいどういう物なのか、
結構不思議だ。
あれはきっと、あの世界にしかない、
少年たちが自分たちだけでユニフォームを着て、
公式戦のように空き地でやる、
夢の少年野球なのだろう。

■「宇宙完全大百科」と
似たようなものに、
「木曜の怪談」の中の「怪奇倶楽部」で
タッキー&翼、野村佑香、前田愛らが
何を訪ねても答えてくれる、
怖すぎる見た目のコンピュータ
「クラスター」がある。

-所感, 漫画

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