アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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所感

問題は税率でも税額でもなく、納税と徴税のコストだ。

投稿日:2019年8月21日 更新日:

■消費税に関しては
0%から30%まで、
いろんな意見があるのだが、
0%でも3%でも5%でも8%でも10%でも、
20%でも30%でも、
とにかく「軽減税率」は導入後、
速やかな廃止が望まれる。

軽減税率に対応するために、
全国津々浦々のIT企業が
ソフトウェアを改造する。
企業も個人も税率表を覚えたり読んだりしながら、
「これは何%だっけ?」
と考える、その時間は「租税」以外の
何も生み出していない。
これを租税コストという。

減税して国民負担を減らす、
増税して、国民への福祉を充実させる。
どちらにもメリットとデメリットもある。

しかし、どちらにしても
「徴税コスト」「租税コスト」
はデメリットでしかなく、
できるだけ縮減を目指すべきなのだ。

(ここで、
「その一見無駄な作業も
ケインズの言っているような
国民の仕事になるのだ」
という意見があるかもしれない。
が、これは、
「穴を掘って、その穴を埋める」
ような仕事であり、
ケインズも
「もちろん、住宅を作るなどした方が賢明だ」
と言っている)

(ちなみに
「軽減税率」
という名前は若干まやかしの部分があり、
「税率据え置き」
の方が近い)


■ほかにも、例えば印紙税というのがある。

一定額以上の契約書や領収書に、
印紙を貼らなければならず、
その印紙の購入金額が
国庫に納入されるわけだが…。

この印紙税のために、企業(個人)は、
契約内容と契約金額ごとの税率を調べ、
印紙を購入し、
その印紙を水につけて証紙に貼り、印鑑を押す。
間違えたら還付申請書類に記入し、税務署に行く。

税務署員の方だって、税務調査の際には
契約金額と契約内容を確認し、
そのうえですべての印紙に不正がないかを
調べる必要があるし、
役所に「印紙売捌所」という
コーナーがあったりする。

正直、役所側の、その時間(=人件費)に、
印紙税の何割かは使ってそうだ。

企業だって、
ふつう、物を売ったり作ったりする仕事は
社会の需要に何らかの形で答えているわけだが、
「印紙貼り付け」のための時間は
何にもならない。
その時間を本業に使えば、利益も上げられ、
法人税だって少し多く支払えるかもしれない。

もちろんそれで補えない部分はあろうが、
そこは所得税でも消費税でも法人税でもよいが、
もっと租税・徴税コストの低い税の税率を上げてでも
これらは廃止してほしいと願う。


■これは逆に、助成金や補助金に関しても言える。

これは前にも書いたのだが、
企業なり個人なりが行う
助成金や補助金の申請は
申請書類に記入し、
必要書類を集め、
役所に行くか郵送するところからはじまる。

おそらく役所の側でも、
申請書類と付随書類、
さらにはその申請者に問題がないかチェックし、
問題があれば連絡し、差戻し、
おそらく役所内での稟議ルートを通し、
振り込み通知を送付し、
申請した銀行口座に間違いがないかチェックし、
振り込みを行なう。
(ここも最後は目視チェックだろう)
(振込手数料もあるかもしれない)
( 「特別減税」にも同様の部分がある。)

その時間=人件費を
申請側・審査側双方に
かけさせるくらいならもう、
「補助金廃止+全体的な減税」
でやってくれと。


■この話はなかなか聞いてもらえないのだが、
問題は税率でも税額でもない。
租税と徴税のコストなのだ。

令和元年八月二十一日
明瀬祐介(アカセ)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/

-所感

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