アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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所感

各自治体に災害保険加入を義務化してはどうか。

投稿日:2019年10月15日 更新日:

■現代の日本で
大きな対立軸となっているのは、
「みんなを致命的被害から救いたい」
という社会民主主義的な思想と、
「みんなを救おうとすれば
自助努力をする人ほど損をするから、
自助努力をしなくなる。
みんなが自助努力をすることで
社会が発展するのが
資本主義のメリットだ」
という、新自由主義的な思想の対立である。
(もちろん誰もが
どちらか一方ということはなく、
みんなある程度共有している)


■しかし、
「みんなを致命的被害から救う」と、
「資本主義のメリット」
どちらの条件も
ある程度満たせる手段はないだろうか。

いろいろ考えられるが、
そのうちのひとつとして、
これまで任意とされてきた
「民間保険」への加入を
義務化してしまうことが考えられよう。

実はすでに一度書いたことがある。
「個人年金の義務化」案だ。


■現状でもこういった制度はある。
自賠責がそうだし、
任意自動車保険や自転車保険を
義務化する動きもある。

現代日本の大きな課題のひとつに
災害対策があるが、
地震や風水害被害への保険を
(あるいは自治体単位で)
義務化してしまうことも考えられる。


■ここではまず、自治体単位での、
地震や風水害被害への保険加入について
考えてみたい。

言うまでもなく、地震や風水害は、
被災地域に甚大な経済的被害を及ぼす。
一方で、地震などは明日起こるか、
数十年間起こらないか、全く分からない。

地震が起こった際、
仮にインフラストラクチュアの復旧を
自治体だけで行なうとすれば、
その自治体は次年度から
いきなり大増税や地方債発行を
しなければならなくなるし、
その大増税はさらにその土地からの
人口流出を加速させてしまう。
(実際は、国からの補助が出るが)


■しかし保険であればそのリスクを
平準化することができる。

すでに同様の試みを行なっている
自治体もあるが、まちまちだ。
住民側から自治体に、
「うちも保険に加入しておいてよ」
という圧力は働きにくい。

一方で、このような大きな影響がある物を、
「(自治体ごとの)自己責任」
としてしまうのは、
そこの住民の保護の観点からも望ましくない。
復旧の遅れが周囲の自治体に
影響が及ぶということからも
避けるべきだ。

これは、国による自治体への
「義務化」のような
形を取るしかないのではないか。


■「自治体と民間企業に任せるのではなく、
国がやればいいじゃん」
ということも考えられるが、
「○○町には○○のリスクが何%、
××のリスクが何%、
この橋とこの道路と…で、
被害額が○億円」
というようなことを、
国が、全自治体について効率的に
算定するのは困難だし、
改善のインセンティヴも働きにくい。
民間企業であれば、
保険料やオプションの販売などでの
競争作用が働くし、
計算のための情報システムの
導入や改良などを通じた、
日々の省力化が見込まれる。
やはりある程度は
各自治体と保険会社に裁量を任せ、
保険会社には競争を促す、
分散型の仕組みの方が望ましい。


■ほかにも「保険の義務化」で
「みんなを致命的被害から救う」
=「社会民主主義」と
「自助努力によって社会を進歩させる」
=「新自由主義」を
両立する方法は、いろいろ考えられそうだ。

これについてはまた次回以降に考えてみたい。

令和元年一〇月一六日
アカセ(明瀬祐介)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/

-所感

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