アカセニッキ(明瀬祐介日記)

少しだけ役に立つ、または面白い内容を提供できれば。

所感

保険の義務化が日本を救う。

投稿日:2019年10月16日 更新日:

■せんだって
「保険加入の義務化」
によって、
資本主義のメリットを維持しながら
各主体を緊急時の
致命的金銭負担から
守ることができるのではないか、
という趣旨のことを書いた。

前回は
「自治体の災害対応保険加入の義務化はどうか」
と書いたけれど、
他にもいろいろ考えられる。

例えば、
「各個人の、
加害者賠償責任保険加入の義務化」だ。


■世の中には、
なにか加害-被害の関係が生じたのち、
「加害責任が認められたのに、
被害者に賠償金が支払われない」
という事例がある。
加害者がお金があるのに支払わない、
という例もあろうが、
支払いたくてもお金がなくて支払えない
場合が多い。
これは双方にとって不幸だ。
あらかじめ保険があれば
この不幸は解消される。
自賠責や自転車保険、自動車任意保険と同様だ。


■「保険があるから
といって危険な行動を取ってしまう」
という、モラルハザードを警戒する声もあろうが、
どうだろうか。

人間、保険があるからといって
そう無茶をしたり、
故意に人を傷つけたりしない。
(また、刑事罰がなくなるわけではない )

自動車運転だって、普通に考えて、
「だいじょぶだいじょぶ、
保険なんか入らなくても、
俺は事故なんておこさねえよ」
という人の方がよっぽどモラルハザードだし、
そういう人はたいがい
「事故起こしちゃったけど
金ないんで補償できましぇん」
となるわけで、さらにモラルハザードである。


■もちろん、こうした
「保険加入の義務化」案には、
いろいろ問題もある。

保険料の支払は国民の負担になる。
もしやるなら減税が不可欠だろう。

また、実際に保険加入・保険料支払を
義務化するのは難しい。
自動車や住居の場合は、
あいだに自動車販売会社や不動産業者がいるし、
車検という関門もあるので
ある程度フィルタリングできるが、
「ふつうに生きているだけで保険」
は実質的強制が困難だ。
これには給与などからの
「源泉徴収」のような形が考えられるし、
「国選弁護人」のような、
「国選(自治体選)保険」を
一時的に指定する方法も考えられる。


■しかし何より危惧すべきは
「保険を義務化しているのだから
助ける必要はない」
「保険加入していない者は
助ける必要はない」
という風潮ができあがってしまうことだろう。

もともと私としては
「みんなを致命的な失敗から守る」
という社会民主主義的な理想を、
「民間保険」という資本主義的な手段で
効率的に実現したいから
主張しているわけだが、
やはりなかなか難しいのかもしれない。

令和元年一〇月一六日
アカセ(明瀬祐介)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/

-所感

執筆者:

関連記事

no image

茨城県南につくばがある異和感。

■先日、 自分の通った中学高校が「東京に近い」「田舎の」「私立」「共学」「新設」「中高一貫校」だったため、異様にハイソサイエティ志向で、安全で快適で閉鎖的なリア充空間を作っていて、今考えるとすごく気持 …

映画「セッション」にみる、「成功」と「平凡な幸せ」の難しさ。

■「セッション」という映画のBDを観た。アカデミー賞受賞作品だから、知っている人も多いだろう。 (以下、映画の内容を記す) 主人公は名門音楽学校の学生ドラマー、アンドリュー。その学校のトップのバンドマ …

no image

「柔道家」という、すばらしくもずるい言葉。

■昔、「炎の体育会TV」というTV番組で、「古賀稔彦と役者や芸人が柔道を行ない、一分間一本を取られなければ、挑戦者の勝ち」というような企画があった。(詳細忘れた) 畳の中であれば、鬼ごっこのように逃げ …

ただ働きする自由認めてやれや。

■以前、オリムピック東京大会のヴォランティアが猛暑の中過酷で、能力も要求され、しかも給料が支払われない、と問題になったことがあった。 俺は、参加者当人たちが条件に納得して応募するのであれば、ぶっちゃけ …

「理系は大学で数学を使わない」説。

■大学の二年生の、有機化学の講義でだったかと思うが、教授が雑談の中で、笑いながら話していたことがある。 「この前の講義後、入学したての一年生に物理の本を持ってこられて質問されまして…。どうも理科の先生 …