アカセニッキ(明瀬祐介日記)

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回想 所感

「超難関大学の授業は難しすぎて天才しかついていけない」説はガセ。

投稿日:2019年11月3日 更新日:

■時折、ウェブなどで、

「超難関大学では
その大学に合格するような人しか
絶対に理解できないような
難解な講義が行われており、
普通の人はついていくこともできない

というような言説を読むことがある。

さらには、

苦労して勉強して
合格したような人では
入学後に苦労するだけで、
一部の天才だけがついていける

というような話すら耳にする。

さて、それは本当だろうか。


■私個人の想い出噺から始めたい。

私が工学部化学系に入学した春、
最初の授業は微分積分学だった。
教壇に立ったのは、
理学部の「おじいちゃん」といえる
年齢の教授。

ε-δ論法が紹介されていた。
一時間ほど進んだところで、
おじいちゃんは
関西イントネーションで
学生たちに問うのだった。

「ここまでで質問ある方いますか。」
(関西イントネーション)

無言の教室。沈黙。

私と同じ化学系の一年生が、
やはり関西イントネーションで質問した。

あの…、
なにをやっているのか
さっぱりわかりません

(関西イントネーション)

私も同じ気持ちだった。


■一方、二〇一一年に
京都大学の入試不正事件の際に
京大在学中の知人が言っていたのは、

まあ京大であっても
入ってしまえばついてはいけるからな

(関西イントネーション)

ということだった。

「日本の大学は
入るのは難しいけど出るのは簡単」
説もまだまだ耳にする。

上記の私の体験談と、
一見して相反するではないか。


■大学の一回目の微分積分学の講義で
挫折した人間が言っても
何の説得力もないのだが、
現在の私は
高校の勉強がさほどできなくても、
超難関大学であっても
授業にはついていける

説を取っている。

さすがに高校の勉強を
全く勉強していない人だと厳しい

特に共通言語となる数学と英語はそうだ
文系科目だと歴史もそうかもしれない。


■しかし、実は、
高校の科目と一部重複するようなことを
やっていて、
大学に入ったところでまた
「よーいドン」
をするような科目も多い。

逆に高校で勉強しているものと
あまりにも隔絶した科目もあり、
(たとえば大学の理科は
一年生向けの科目なのに、
大学の数学を習得してからでないと
理解が難しかったりする)
そこでも結局高校の勉強が
直結しているわけではない。

前述の微分積分学の授業も、
順番に、丁寧に進んでいけば
理解はできるはずだ。
(これについては、
MITの人が書いた、
こんな記事がある)
https://b.log456.com/entry/20120110/p1


■(良い言葉ではないが)
「学歴ロンダリング」
が多数存在している、
というのが一応の傍証になっていよう。
その大学の入試を通っていなくても
大学院にも入れるのだ。
ましてや学部の
単位習得くらいできる。


■結論としては、冒頭の、
「超難関大学では
その大学の入試に
(余裕綽々で?)
合格するような人しか
絶対に理解できないような
難解な講義が行われており
それ以外の人は最初から
ついていくこともできない」
という言説は嘘で、
高校の勉強を
ある程度きちんと勉強した人なら、
どこの大学に入学しても
(大学入学後の勉強しだいで)
“卒業”はできる
んじゃないか、
と思っているのだが、
どうだろうか。

令和元年十一月三日
アカセ(明瀬祐介)
acsusk@gmail.com
https://twitter.com/acsusk/


(つけたり)
■特に理科は、
(大学受験でかなりの時間
勉強しているのに、)
「大学入ってよーいドン」
の側面が強い、
ということは以前にも書いた。


■上記は入学試験の意義を
完全に否定しているわけではなく、
まず実務上の必要性として、
「そりゃ誰でも理解は
できるかもしれないけど、
誰でも入れるわけにはいかないので、
選抜試験を設けている」
というのは理解できる。

また、理系にとっての古典や地歴公民、
文系にとっての理科に関しては、
「確かに入学後に使うことは
ないかもしれないが、
将来どんな立場になるか分からないから
一般常識として知っておいてほしい」
というのも分かる。

が、なんというか
大学の入学試験は、

サッカーの代表を決める際に、
キックベイスの成績で決めることにしているので、
みんな必死にキックベイスの練習をしている

みたいな側面が強いのだ。
それなら最初から
サッカーの成績で決めた方が
サッカーの練習をするしよいと思うのだが。


■上記のようなことについて
考えてみたのは、前々回、
「通信制大学に入学・卒業して、
“学歴ロンダリング”
をするのがよい」
と書いたからだ。
これには
「大学入試の受験勉強のために
時間を使わなくていい」
というメリットがある一方、
「入学試験の勉強をしないまま、
大学の学部レヴェルの勉強を
独学でしなければならない」
部分がある。
問題はこれが可能か、
ということで、
結論としては可能だ。
難しいのは、学問内容ではなく、
それを独学で習得する、
ということだ。

-回想, 所感

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